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このページはこちらに移転しました 片思い 作詞/JSTA 本当は嫌われているのかな でももしかしたらって 笑顔が素敵だけど何か夢中になっている顔の方がもっと素敵だよ 他人と話しているところばかり目に付く その人に嫉妬することしかできなくて でも自分からは何もできなくて 結局 葛藤ばかりが続く 指を折って数えることの出来る話した記憶 一つ一つ鮮明に蘇る 「大変」と言いながらも部活を頑張る姿 とても輝いて見える やるべきことしかしない僕は 君の眼にどのように映っているのかな もしかしたら見えていないのかもしれない 「明日こそは」と毎晩考える「今日こそは」と毎朝考える 遠くで見てることしかできなくて 何も起こせずに一日が終わる 「切ない」「寂しい」ばかりが積もって 来るはずのないメールをずっと待って 集中しなくちゃいけないことにも身が入らない 表面では笑えてるはずなのに 内面では笑えていないのかもしれない 今の僕にたったひとつ願い事がかなうのなら 「君との永遠の絆」を...
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思い 第一話 一目惚れ← →次の章 第二話 片思い 気が付いたら、湊(みなと)くんだけを見ていた。……湊くんしか、見えて無かったんだ。 「……こ、美子(みこ)?」 「へっ!?」 呼ばれた声にはっとして、前屈していた体を一気に起こした。まずい、部活の柔軟中だった。 「わっ」 ペアを組んでいたクラスメイトの辻^(つじ)晴香(はるか)――通称ハルが私が体を起こすと同時にそんな声をあげて、バランスを崩した。 「あ、……ごめん」 「いやいや、生きてるならなにより」 そんなことを言ったハルは、本当に心底ほっとしたという表情で笑う。そして、「先輩たち呼んでるから」と私に向かって手を差し出した。 顔を上げると、先輩たちがこちらを心配そうに見ている。「すみませんっ!」とぺこりとお辞儀をした私はハルの手をとり、少し強引にその手を引いて駆けだした。 すっかり、意識が飛んでしまっていた。高校に入ってから、こういうことが多くなった気がする。もちろん、受験が終わって、無事に入学もして気が抜けてるのはあるかもしれない。だけど、本当の理由は、そんなものじゃないんだ。 「湊くんと、同じクラス」 入学式の日、何度その言葉を口にしたか分からない。とにかく信じられなくて、それでいてとても嬉しかった。 小さい頃にお母さんが事故で死んで、施設に預けられた私。そこで、湊くんと出会った。 出会ってからは遊ぶのも、食事も、寝るのもずっと一緒で。幼なじみ、家族……どっちにも当てはまるようで当てはまらない関係だった。ありきたりな「湊くんのお嫁さんになる」なんて台詞も当然のように言っていた。 そして私は、湊くんを男の子として意識し始める。小学校時代、施設でもクラスでも人気な湊くんだったけど、誰にも奪われない自信があった。自分が「かわいい子」の部類に入るのは周りの目で分かっていたから。小さい頃から、私の隣には湊くんがいて、湊くんの隣には私がいる。「お似合い」っていう嬉しい言葉だって、何回かけられたか分からないくらいで。それは、ずっと、ずっと変わらないはずだった。 状況が変わったのは、中学に入る直前のこと。施設に同学年の女の子が一人、やって来た。それが、今私と湊くんのクラスメイトでもある、更級(さらしな)亜耶(あや)。 亜耶は、最初の頃は話しかけても首を振って簡単な応答しかしてくれなくて、笑顔もなくて。 それでも半年もしたら施設にもクラスにも慣れたみたいで徐々に口数も増え、笑顔も時々見せた。それでもやはり大人しい、静かな子には変わりなく、私は少しだけ安心していた。亜耶には湊くんはとられない、と。 それに、中学一年の夏祭りで、 「私、湊くんが好きなんだ」 と、亜耶の反応を知りたくて報告した時、私の予想と反して亜耶は 「見てれば、分かるよ。……応援してる」 と言って微笑んだ。 その後も、私たち三人はいつも一緒に生活をしていた。私は何回か告白されても断って、湊くんも、同じだった。しばらく経って、湊くんが告白を断っている理由が「好きな子がいる」だという事を友達から聞いて私は知る。その「湊くんの好きな子」は誰なのかというのは表でも裏でも噂が駆け巡っていた。 「村越湊の好きな子は、日向美子」。それが、最終的に噂の行き着いた結論だった。完全に信じていたわけではなかったけど、期待と自信は確かにあった。私を含めて、校内のほとんどの人がそれ以外の選択肢を持ち合わせていなかった。 湊くんのスキンシップは明らかに私に対するものが多い。頭を撫でたり、ごみを払ってくれたり。登下校だって部活が違うとか関係なくて、いつも二人で。たまに亜耶と時間が合えば一緒に帰ったりしていたけれど、亜耶はいつも学校へ行くのが私たちよりも三十分以上早い。そのためか、ほとんど一緒になることはなかった。 そして、中学二年の夏。告白したら湊くんの彼女になれるかもしれない、と思った。 だけど同じ頃、湊くんに対してある違和感を感じた。スキンシップを含め、私に対する態度があからさますぎること。まるで彼氏さながらで。周りから見ればきっとようやく二人は付き合っていると映っているのかもしれないけれど、私は気付いたんだ。湊くんの目に私が映っていないことに。 湊くんの視線の先にいたのは、亜耶だった。 最初は疑問しか浮かばなかった。私が亜耶に劣っているのは正直なところ学業と家事だけ。なんでだろう、とずっと考えていた。湊くんと亜耶が二人で話しているところなんて見たこともなくて、どちらかというと二人とも私を挟んで距離をとっているように見えていた。 それでも、湊くんが亜耶を恋愛対象で見ているのは確実だった。そして、亜耶の気を引くためか、嫉妬してもらいたいとかいう理由できっと私に優しくしてくれている。 それでも、私は嬉しかった。幸せを感じている。だって、湊くんが触れるのは亜耶じゃなくて、私。湊くんが笑いかけるのも亜耶じゃなくて、私。 多分、湊くんは私の気持ちに気が付いてる。そして、亜耶が私たちに気を遣っていることも。だから、湊くんはきっと亜耶には告白しない。湊くんが自分のことを好きだと亜耶が知ったら、一番苦しむのは亜耶だから。 そして私は、そんな亜耶の優しい心と湊くんの気配りに甘えてる。二人に甘えて、自分一人束の間の幸せを感じてる。そしてきっと、これからは彼の気持ちも利用してしまうんだ。彼もまた、優しいから。 「……あ」 いつも通り二人での下校中、ふと視線を私から今来た道に移した湊くんが、そんな声をあげて私を一瞥した。湊くんの向く方を見ると、クラスメイトで確かバスケ部の東間くんと三枝くんが並んで歩いている。私が笑って頷くと、湊くんは二人に向かって軽く手をあげた。 「……随分と、仲がいいんだな」 私たちに追いつくと、三枝くんが少し嫌味の含まれたようなトーンと表情でそんなことを湊くんに言った。 「幼なじみ、だよ」 湊くんは東間くんに向かってそう微笑む。 湊くんの得意げな表情に東間くんは「あぁ、そう」と少し不機嫌になる。だんだん表情も険しくなっていて、心の中で思いっきり舌打ちでもしてそうな顔。なんだか、少しかわいいとか思ってしまった。 「幼なじみって、いつごろから?」 東間くんの様子を見かねてか、三枝くんは歩きながら私たちに問う。 「んーと、美子が施設に越して来たときからだから、五歳くらい?」 「……施設?」 今度は急に、さっきまで不機嫌だった東間くんが私に聞いてくる。 「あ、うん。私たち施設暮らしなんだ」 「へぇ、じゃあ、住んでる所も一緒だと」 なんか、また不機嫌になりかけている東間くん。一方の三枝くんはそんな分かりやすい東間くんの表情を楽しんでいるようで、一人微笑みつつ、小さくため息を吐いていた。 「じゃ、俺たちはこっち側だから。また明日、二人とも」 駅に着き、方面が逆だったので湊くんの言葉をきっかけに、私たちは東間くんたちと別れた。 中学時代、湊くんは「俺は美子のボディーガードだから」と言っていた。施設の先生が、「年頃の女の子が暗い道を一人で歩くなんて……」と言った事が今の習慣のはじまりだったと思う。いつも、部活が終わって帰ってくる時、施設の前に立つと夕飯のいいにおいが漂ってくる。「あ、今日はカレーだ」とか、夕食の当てっこも昔からずっと、変わっていない。 「今日はあれだね、亜耶のハンバーグ」 「……うん」 湊くんは、施設の中から亜耶の作る夕食の匂いが漂ってくると、いつも途端に嬉しそうな顔をして、少し早足になる。そして元気に「ただいま」と言って、真っ先に台所へ向かう。 今日だって、ほら。 「ただいまー。亜耶、すぐ俺たちの夕食できる?」 そう言って、荷物を玄関に置きっぱなしで、すぐさまリビングの方へと向かおうとすると、亜耶がリビングの扉から顔を出した。 「あ、うん。おかえり二人とも。もう小学生は食べちゃったから、いつでもできるよ。荷物置いて、降りてきてね」 「あいよ。じゃ、美子、また後で」 湊くんは返事をしたあと私にそう言うと、駆け足で階段を上がって行った。私もちらりとリビングの方を見ると、亜耶が少し心配そうにこちらを見つめている。 「私も、着替えて来るね」 本当は、苦しい。だけど、亜耶に心配させるわけには行かないから、とびっきりの作り笑顔で笑いかける。 「あ……うん」 何か言いたそうな亜耶に気付かないふりをして、逃げるように自分の部屋へと階段を駆け上った。 高校に入って、余計に湊くんを意識するようになってから、毎日がつらい。湊くんの亜耶を見る目が切ないから。だけど、湊くんは誰にもとられたくない。 布団の中で一人、夏祭りまでに結果はどうであれ私の思いをしっかり湊くんに伝えよう、と決心した。 →次の章 第一話 一目惚れ←
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ちこ様 :あいのうた :閉鎖。お疲れ様でした。 ゑ様 :Jamie Marie nyam様 :イツワリノツキ labo様 :L-1 亀様 :えぬじーちかしつ ドングリ様 :黒潰 ストーン様 :AG けるお様 :け観 :閉鎖。お疲れ様でした。 シラタマ様 :こむぎ日和 :閉鎖。お疲れ様でした。 戻
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垢取得とULの方法教えてください。 - 名無しさん 2009-08-01 02 34 53 現在鯖メンテ中で確認できないですね。あと、個人的にここは普通に見るのも重いですし、18禁がメインなので使用をお勧めいたしません - 管理人 2009-08-01 20 03 09 管理人様、お答え頂きありがとうございました - 名無しさん 2009-08-02 02 24 46 名前
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属性 闇属性 最大Lv 99 初期HP - 最大HP 5608 レアリティ ★6 タイプ 魔族 初期攻撃力 - 最大攻撃力 2498 初期防御力 - 最大防御力 1665 初期スピード - 最大スピード 2599 +HP上限 3600 最大HP上限 9208 +攻撃力上限 1200 最大攻撃力上限 3698 +防御力上限 450 最大防御力上限 2115 +スピード上限 1005 最大スピード上限 3604 リーダースキル スキル名 [リバース]持ちユニットのスキル攻撃力45%アップ フォーススキル1 スキル名 スキル効果 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 - - - - - - - - - - ディレイターン - 効果持続ターン - フォーススキル2 スキル名 スキル効果 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 進化前 [恋への憧れ]クラリーチェ - - - - - - - - - - 通常進化 なし ディレイターン - 効果持続ターン - 幻獣契約 [未熟な薔薇]クラリーチェ 特殊能力 2回行動[確定] / リバース 契約素材 ? 契約使用先 - 入手方法 通常進化 備考 CV:安田 奈緒子・新限定ユニット登場!ヒロイン・オブ・セントレアガチャ開催!_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=2600 k=3 ・特別クエスト「たゆたう蕾が綻ぶ夢で」開催!_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=2603 k=2 資料 *公式最大ステータス。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 ([片思いの翼]クラリーチェico.jpg) +※ 潜在解放ツリー 【効果】(5) ━【効果】(5) ━【効果】(15)┣【効果】(5)┗【効果】(5) ━【効果】(15) ━【効果】(20) ━【効果】(30)+[覇者の宝珠]or[同一ユニット]【1】 ※()内は[精鋭の宝珠]必要数 潜在開放後ステータス +HP上昇量 -% 最大HP - フォーススキル1 スキル名 +攻撃力上昇量 -% 最大攻撃力 - スキル効果 +防御力上昇量 -% 最大防御力 - +スピード上昇量 -% 最大スピード - ディレイターン - 効果持続ターン - +HP上限 - 最大HP上限 - フォーススキル2 スキル名 +攻撃力上限 - 最大攻撃力上限 - スキル効果 +防御力上限 - 最大防御力上限 - +スピード上限 - 最大スピード上限 - ディレイターン - 効果持続ターン - リーダースキル スキル名 特殊能力 - スキル効果 コメント 名前
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【タイトル】同居人と片思い ノベルゲーム 【ジャンル】ノベルゲーム 【使用ツール】吉里吉里 WinMEで動作確認済み 【再うp】作者自身による再upのみ 【使用条件】個人プレイのみ 【wiki編集】作者編集可 【注意事項】part6 630さん原作のシナリオをノベルゲームにしました。 立ち絵なし、分岐なしの一本道。 BGM、効果音あり。 背景画像が写真だったりCGだったり。 DL ノベル プレイ時間短め 吉里吉里 現代 名前 コメント
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あ行 あ い う え お か行 か き く け こ は行 は ひ HIKAKIN ふ へ ほ
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【おともと一緒に行くゾ!】~片思いコンビver~ しんちゃんは「おとも」を連れていくことができます。 おともは、プレイ中しんちゃんと一緒に走って、 スコアアップなどのプレイに有利なサポートをしてくれるおたすけキャラです。 ショップでメダルを使うことでレベルアップでき、キャラクターをレベルアップすると、 プレイ中のアイテム効果、獲得スコアや獲得メダルが増えます。 <片思いコンビの特徴> あいちゃんとマサオくんのコンビ Lv99でパーフェクト3600%・スタートダッシュ15秒 手に入れると強力なスタートダッシュでメダルも経験値も稼ぎやすい! ♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪ <スキルUP内容> スタートダッシュ 5秒 おかしのパーフェクト 400% ♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪ <メダルでゲット!内容> -- 条 - 件 -- マサオくん Lv50 あいちゃん Lv20 -- 詳 - 細 -- 条件をクリアするとメダルでおともをゲットできます。 メダル数 50,000枚 ♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪♪ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪・ * ・・ * ・♪ <今すぐゲット!内容> きんのたま 500個
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120スレ目 120_657_片思い◆4atnVwsse6_2 120_670_片思い◆4atnVwsse6_2 120_757_片思い◆4atnVwsse6_3
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剣士の片思い 深夜。 殺し合いが始まって間もない頃。 この街では一つの戦いがあった。 飛蝗のマスクで顔を隠した男は一文字隼人──。 黒いマントをかけた異形の騎士はジャークムーン──。 二人はそれぞれに因縁を持つことも、殺す意思もない。 ただ、この場を引き受けるようにして戦っているだけだ。 「はぁっ!」 己の剣の腕を信じて月蝕剣を振るうはジャークムーン。 その剣さばきはまさに戦闘だけに命をかけた男に相応しき、無駄のない攻撃であった。 だが、その無駄のない斬撃や突きを全て無に帰さなければ、一文字に加わるダメージも大きい。 それを恐れてか、すんでのところで剣は一文字の体に当たらない。 「思ったより強いな……さすがバケモノだぜ」 「フンッ! 貴様も変わらん」 「違いないね」 ショッカーの怪人にしては、そのやり方は回りくどい……本来、殺しを望まないのに殺しているようなやり方だった。ショッカーとは別物だろうと本能的に思ったのだ。彼からは本郷や一文字がもつ、改造人間のオーラがない。 その思考もショッカーとは違う。 おそらく好戦的であるがゆえ、強い相手にのみ興味が行っているのだろう。戦いの様子を見て、一文字を相手に100パーセントの力を出しているとは到底思えなかった。 まるで、他の誰かを求め、その影を求めて戦っているような──。 随分となめられたものだ、と一文字は思う。ただ、この怪物を相手に、自分がどれだけ戦えるのかも不安だった。 (……まったく、カッコつけて引き受けなきゃ良かったか? ……ったく、厄介な相手だぜ) そんな心にも無い後悔とともに、一文字はようやく初めての攻撃をしかけるため、重心を低めて目の前の敵にアッパーをかます。 通常、堂々と剣を構えた相手にやるような技ではないが、ホッパーとしての一文字のスピードを敵は知らないと読んだのである。 剣を振るう間さえ戴けず、ジャークムーンの顎を砕くような一撃が体ごと吹き飛ばす。 月蝕剣を掴む腕はなんとかその反動に耐え、決して剣を離さなかった。吹き飛ばされながらも、その剣を凪いで一文字の腹に真横の線を入れた。 自分の腹を見てみると、その部分が抉れて黒く焦げている。 「グッ!」 だが、そんな攻撃でひるんでいれば、次の動作が遅れてしまう。 一文字はその高いジャンプ力を活かし、上方へとはねあがる。 相手の対応範囲外に跳ぶこと。これはHopperである彼の得意技だ。 ライダーキック──斜めの角度で敵を蹴る必殺技。 脚力に重点を置かれたホッパーシリーズならではの最大最強の技である。 その一撃が、バランスを整えたジャークムーンの腹に当たった。 「うぐっ……!」 ジャークムーンの体表は、その一撃に耐え切るも、問題は体の中身である。 その振動がジャークムーンの体の中に少しだけ残っていた。 人間でいうなら、胃の中のものを吐き出してしまいそうな気持ち悪さ。嫌悪感。苦汁。 ジャークムーンの反動で跳ね返った一文字は、バランスを取るためにかがんでいる。 「……なるほど。リュウケンドーをも凌ぐその力……貴様が剣士だったならば、もっと楽しめたというもの──」 「ほぅ。面白いこと言うじゃないか」 余裕ぶって見せるが、そんな一文字の体もあまり調子が良いとはいえなかった。 ライダーキックを食らって尚、大きなダメージを負った様子のないジャークムーンの姿が見られたのもそうだが、何より自らの血管が騒ぎ喚き出したのを感じた。 それは決して、心が熱くなったとか、そんな詩的な意味じゃない。 リジェクション──血液交換が必要な改造人間である一文字は、裏切ったその時から、いつ死ぬかもわからない姿だったのだ。 それが例によって、戦闘中に現われた……よくあることだが、それを凌ぐには少し妙技と気力が必要だ。 「……いくぞ、三日月の太刀!」 月蝕剣が三日月を描き、その斬撃がかまいたちのように一文字に降りかかった。 また最悪のタイミングで攻撃がやって来るものだ。一文字の体は動きそうも無い。 無い力を振り絞り、真横に飛ぶが、その姿はあまりに醜く、自ら地面に体を打ちつけたようにしか見えない。 だが、それでも飛距離は高く、その斬撃を一度は凌ぐ。 「温いぞ一文字……半月の太刀!」 地面に倒れた一文字へと、半月の形の斬撃が突撃してくる。 これは、ダメだ……一文字はそう思った。 なぜなら、既に一文字の体は動きそうも無い。 直撃。 ホッパーの体に亀裂が走ったような感じがした。 一文字の体が、外からも中からも割れていくような一撃。 無慈悲で、冷淡で、強力な攻撃が、一文字のマスクの裏で苦しみの表情を浮かべさせた。 「……どうした、一文字」 ジャークムーンは、微かにだけ体を痙攣する一文字に近寄っていくと、その首元に剣を向けた。 何故、突然一文字はここまで弱体化したのか。 ジャークムーンが三日月の太刀を浴びせる前、突然彼の動きが鈍ったような気がした。 本来なら、あんな無様な避け方はしないだろう。 相手の弱さに落胆したというよりは、相手に何か事情があったのではないかとジャークムーンは思う。 「……答えろ、一文字」 「男の質問に……答える義理はないね……」 「いいだろう。あくまで答えないと言うのなら、それも一つの手だ」 月蝕剣の刃は、明確に一文字の首元を切り裂く角度を向く。 それはジャークムーンの殺意の表れである。 ジャークムーンは一度、月蝕剣を自分の下へと引いてから、それを振るうつもりだ。 迷いなどない。 リュウケンドーと再び戦うためには、このような犠牲もつき物。 その過程で、このような実力者と会うことができて誇りに思う。 ジャークムーンは高く振り上げた月蝕剣を、再び一文字の喉元へと凪いだ。 ★ ★ ★ ★ ★ まだ目も覚めず、口もきいたことの無い一人の少女。 黒髪で非常に長い髪。めりはりのある体格。綺麗に整ったまつげ。 麗しの少女と呼ぶに相応しい少女の姿に、疾風は胸を躍らせていた。 ある意味で、こうして眠ったままだからこそ期待が膨らむとも言うのだが、目を覚ますのが楽しみで仕方が無かった。 かと言って、強引に目を覚まさせるのもいけない。目を開けた時からが、本当の悪夢なのだから。 「……」 あるいは恋かもしれないし、あるいはただ綺麗に思っただけかもしれない。 すれ違った少女に目を奪われたようなもので、好きになる要素など外見しかない。 そこまで単純にいく思考なわけじゃないが、それがすれ違うだけでなく、今この場にずっといることが余計に複雑な気持ちにさせる。 体格差や能力差のせいで、少女を抱えるのは拓也だ。その姿を少し羨ましく思うが、体に触れると思うと少し緊張してしまうだろう。 先ほどは無我夢中だったが、今のように無闇に意識しすぎると、余計に浮いた気分になってしまうのだ。 何を言ったわけでも、何をしたわけでもないというのに、気まずい気分である。 押し黙っているのは大分前からだが、一人の少女のことを集中して考え続けることで、そのせいで黙っているような気分にさせた。 何か話題はないだろうか。 話題……話題……と、疾風は頭の中で模索する。 だが、そんな疾風に降りかかってきた話題は、頭で考えるよりも目で見たほうが確かなものであった。 「拓也さん! あれ!」 前方で、人がビルにもたれかかるようにして倒れていたのである。 久々に人を見たような気分になるのは、この広く人工物の目立つ島に僅か百人しか人がいないからだろうか。 死んでいるか、生きているか。 そこに見えるのは、動く様子のない長髪の男性の姿である。白いスーツはよく目立つ。 「……行こう!」 拓也がそう言い出す前に、疾風もそちらへ向かって走っていた。 少女を負ぶっている拓也よりも、速くそちらへと走っていく。 男女年齢の違いはあれど、先ほど少女が倒れているのを見かけたのと同じで、急いで助けなければならない気持ちがあった。 というのも、疾風自身も一度黒岩という男に助けられたからなのだろう。 そのお返しのようなつもりで、他の人を助けることに少し積極的にもなっていた。 「これは……」 男の吐血が乾いている。本来なら血は病気を感染させるため、触れないほうがいい。 血は敬遠しているが、疾風はすぐにその男が生きているか死んでいるかの確認として胸部に手を当てた。 僅かだが、揺れているのを感じる。──つまり、なんとか生きているのだろう。 男の傍らには、剣が置いてあった。 血で濡れた様子もなく、この剣が凶器でないのは一瞬でわかった。この男がもっていたにせよ、剣の向きは男が握っていたというより、誰かが供えたように、刃が男の方を向いている。 救命の伊呂波はなんとなく知っているが、実際にこうして危険な状態にある人間を見たとき、人の頭は正常に働かない。 こういう時、ただ男が生きているか死んでいるかだけを確認し、瀕死の状態かもしれないという可能性を一瞬忘れてしまった。 すぐさま、それに気が付いた疾風は男を仰向けに寝せる。 こういう場合、胸骨圧迫やマウストゥマウスなどで命を救うのだが、今時これはAEDが来るまでの時間稼ぎとしての扱いらしい。 なら、本当にどうすればいいのだろう。 手間取っている間に、拓也が横から男の肩を叩いた。 「こういう時は、まず意識の確認をするんだ」 肩を叩いても反応はなく、拓也は男の上半身を強引に起こし、その方をゆする。 そのまま「起きてますか! 起きてますか!」と叫ぶように何度も呼びかける。 応急処置は、これでも相手の目が覚めない場合にするものだ。 「……ん…………なんだ…………もう朝か──」 男は早朝の空に眩しさを感じて、目を細めながら、自分を起こした二人の男を見つめた。 思ったが、この男の服装はまるでホストである。茶髪のロングに、白いスーツ、黒い手袋。昼間の街を歩くには随分オシャレな格好だ。 男が朝を嫌うのも、夜が好きだからである。 「良かった、目が覚めたか……」 「起きたら男二人で出迎えかよ……つくづくツイてないぜ」 「……君は随分失礼だな」 拓也は苦笑に近いが、確かにその反応を楽しんでいるような余裕を持った笑いで答える。 一文字の口調がやや冗談めいていたからである。なんとなく、彼の言い方を察したのだろう。 まあ、一文字が女好きで男が好きでないというのは確かで、やや冗談じゃない部分もあったのだが。 「……女が一人いると思ったらおねんねか。まあ、俺が手を出すには少し若すぎるかな」 「それより、君はどうしてこんなところで倒れてたんだ?」 拓也は強引に話題を摩り替えた。この男の面倒臭さは確かだ。真面目な性格の拓也とは少しそりが合わない。 拓也だって、男であるがゆえに水着に反応したこともあったが、この男の話を聞き続けると、話が全く別の方向に飛んでいきそうな気がした。 「……二日酔いってとこか? 全然記憶にねえや」 「血をはいてるようだけど……」 「ドンペリだ」 「いや、これはどう見ても……」 「これだから貧乏人は困るぜ。ドンペリの色も知らないとはな。それとも男の癖に酒もやれないのか? ……俺についてはあまり詮索するなよ」 男にとって、ここで倒れていた理由はよほど不愉快で、話したくないことだったのだろう。 拓也が男の名前を聞こうとしたとき、先に疾風が別の質問をした。 「あの、これがあなたの近くに落ちてましたが、あなたのものですか?」 「なんだこれ……刀か?」 男に手渡される一本の剣──それは神剣白羽鳥。 所持者の自己鍛錬を助け、道を指し示すと言われる剣である。 藤枝家の家宝にして、ある魔物の支給品でもあった。 「なるほど……あの男、俺にこいつをよこしたわけか。──剣士とやらにするために」 「え?」 「これは俺のじゃない。あんたにやるよ」 男は鞘に納まったままのその剣を、疾風の手のひらに載せた。 その男はその剣について確かに何か知ってるようだったが、どういういきさつがあってのことだか、疾風たちは知る由も無い。 それを渡して、すぐにその場をふらふらと離れていったその男に、二人は疑問符を浮かべた。 一人で行く気か──。 危ないのではないか。だいたい、武器を他人に渡す必要がどこにある? 「……そういえば、あの人の名前、聞きそびれたな」 疾風は呟いた。 最早、背中さえそこにはない。 何処へ向かっていくのか、とにかく男の足取りは早かった。 ★ ★ ★ ★ ★ ジャークムーンが一文字を見逃した理由は簡単であった。 一文字が、リュウケンドーに匹敵する実力者であると認めたからである。 だが、その体はおそらく何らかの病気など、能力を縛り付けるような制限に見舞われていた。 彼は全力で戦えなかった──剣士として、そんな相手を一方的に殺すわけにはいかない。 それに、あの男とは一度、「剣」で戦ってみたいと思っていた。 相手の不得意なもので戦いたくはなかったが、剣士としての乾きは、そんな禁忌さえも犯してあの男と剣で戦いたいという欲を助長する。 だから、一文字の体の近くに、自らの支給品の剣をひとつ置いていったのである。 「……楽しみだぞ、一文字」 リュウケンドーと戦うのもいい。 だが、この場にはリュウケンドーに匹敵する実力者がいるとよくわかった。 その者たちと戦うことこそ剣士の生きがい。 リュウケンドーを倒すまでの試練として、その者たちとの戦いを楽しもうと、ジャークムーンは思ったのである。 ★ ★ ★ ★ ★ 「……さすがにこの体ももうガタが来てるか……」 一文字は、血反吐の痕がついたスーツを脱いで小脇に抱えながら呟いた。 ジャークムーンなる者に敗れたのは、その所為だ。 実力差は確かにあったが、それほど大きくは無かった。三日月の太刀、半月の太刀も見切れば避けるのも難儀なことではない。 ホッパーとしての感覚は、もはや予知に近いレベルで敵の攻撃を回避させてくれるのだ。 「……そういや、アイツもここにいるんだっけ。お前、今どうしてるよ……本郷」 今はリジェクションの反応がないが、ジャークムーンの半月の太刀のダメージが体に残っている。 あれだけ寝ても痛みが退かないのは、それだけその剣の威力が強かったということだろう。 その痛みに耐えながら思うのは、同じように刺客に追われる日々を送る親友のことである。 改造人間である一文字の孤独をわかることができる唯一の男。 彼がジャークムーンに渡された白羽鳥を他の人間に回したのは、鳴神剣二のようにジャークムーンに友情を感じることがなかったからだろう。 戦いを避けたいと思っている一文字にとって、友人とは本郷くらいだ。他は離れていくばかりで、ましてやジャークムーンのような魔物に共感する魂は持ち合わせていない。 一文字隼人という男はもう少しストイックなのだ。 「────さて、アイツを捜してさっさとここを抜け出してやるか」 当面は本郷との合流が最優先だ。 一文字は到底、人と関われる体ではない。 だから、同じ体を持つ本郷以外と道を共にすることはできないと思ったのだろう。 一文字は歩いていく。ただ、もうこの世にいない友を捜して── 【1日目 早朝/G-7 街】 【甲斐拓也@重甲ビーファイター】 【状態】疲労&ダメージ(中)、ブルービートに三十分変身不可 【装備】ビーコマンダー@重甲ビーファイター、津軽兄の包丁@ヒーローズオペレーションF 【道具】基本支給品一式、支給品データブック 【思考・状況】 基本行動方針:ビッグバンを打倒する策を練る。 1:切札と行動する。 2:疾風の目を治すため、新世代ライダーシステムやハートの9の入手に協力 3:消えた二人が心配 4:一文字(名前は知らない)が気がかり ※この殺し合いの中には、パラレルワールドの存在があると思っています ※ヒーローズオペレーションF、超光戦士シャンゼリオン、仮面ライダー剣の一部の参加者について知りました。 ※47話途中(ファイナルギガロと戦闘中)からの参戦です。 【切札疾風@ヒーローズオペレーションF】 【状態】顔の右下から左上にかけて傷(浅いです)、左目がぼやけるため片目 【装備】ベレッタM92(3/8)@現実、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎、神剣白羽鳥@サクラ大戦 【道具】基本支給品一式、パワーストーン@超光戦士シャンゼリオン 【思考・状況】 基本行動方針:甲斐拓也と共に知人と合流。その後、 ビッグバンを打倒する策を練る。 1:痛みは引いたが、左目は治したい。 2:拓也と行動する。 3:ナイトのカードデッキ、新世代ライダーシステム、ハートの9が欲しい。 4:あの人(ユリカ)美人だなぁ。 5:消えた二人が心配。黒岩と再会したら礼を言う。 ※仮面ライダー剣、重甲ビーファイター、超光戦士シャンゼリオンの一部参加者について知りました。 ※左目を瞑っているため、平衡感覚や遠近感覚に若干の支障をきたします。 【ミスマル・ユリカ@機動戦艦ナデシコ】 【状態】腹部に大きな傷(止血済み&包帯を巻いている)、疲労(中)、ファムに三十分変身不可 【装備】 なし 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品×1 【思考・状況】 ※ あくまでも気絶中の思考です。 基本行動方針:優勝し、アキトの身体を元に戻す。 1:戦況が不利なら撤退。なるべく、安全に優勝する。 ※劇場版終了後からの参戦です。 ※カードデッキの使い方は把握しています。 ※名簿は見ていません。 ※ファムのカードデッキはギガロが破壊しました。ブランウイングに関しては次の書き手さんにお任せします。 【1日目 早朝/G-6 街】 【一文字隼人@仮面ライダーTHE FIRST】 【状態】全身疲労とダメージ(中) 【装備】不明 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 1:本郷を探す。それ以外の人間とは関わりを絶つ。 2:ジャークムーンと戦うつもりも、今のところはない。 ※「THE NEXT」の開始直後あたりの参戦です。 ※リジェクションが発動する可能性があります。 【1日目 早朝/E-3 街】 【ジャークムーン@魔弾戦記リュウケンドー】 【状態】ほぼ健康 【装備】月蝕剣@魔弾戦記リュウケンドー 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品0~1 【思考・状況】 基本行動方針:元の世界でリュウケンドーとの決着。 1:剣士として強者と戦う。 2:一文字隼人に強い興味。また戦いたい。 ※少なくともリュウケンドーに敗北する以前からの参戦です。 ※リュウケンドーの正体を知りません。そのため、この場にリュウケンドーがいることも知りません。 082 怪獣使いとウルトラマン 投下順 084 DEAD OR ALIVE 081 王を超える切り札 時系列順 084 DEAD OR ALIVE 068 ギガロの脅威/KとYの気づかぬ再会 甲斐拓也 068 ギガロの脅威/KとYの気づかぬ再会 切札疾風 068 ギガロの脅威/KとYの気づかぬ再会 ミスマル・ユリカ 026 月明かり 一文字隼人 026 月明かり ジャークムーン